2024年3月13日の無伴奏リサイタルコンサートによせて

2024.02.28

 活動報告の方でも宣伝させていただいてますが、3月にフルート奏者の秋元茉里さんのプロデュース、若手演奏家育成プログラムコンサートシリーズの記念すべき第一回として、「無伴奏フルートリサイタル」で演奏させていただきます。

 今回のプログラムは「現代音楽」と「東洋趣味」の二つの柱で構成しているのですが、正直ありがちと思われちゃうかなって思いながら構成しました。ただ、私なりのこだわりというか、思想というかがあってこのプログラムになったので、少し脳裏を公開したいと思います。

 そもそもですが、当たり前のように感じてしまっている行為、「日本で100年、200年前の西洋音楽を聴く」ってすごいことだと思いませんか?
極端な話、バッハは自分の作品が、300年の時を超え、何百人という聴衆が集まって、異国の地の大きなホールで、当時のものとは似て非なる楽器を用いて演奏され、静聴されてるなんて、想像していなかったと思うのです。

(このご時世、あんまり人種のことを言うのは良くないのかもしれませんが、私自身は日本人であることを誇りに思いつつあらゆる命や思想が尊いと感じるからこそ、違いを見出し受け入れることがリスペクトするということなのかなという考えのもと書き記すのですが……)

 西洋人が東洋趣味で書いた音楽を実際に東洋人が演奏したり
 東洋人が西洋音楽の楽器のために、東洋の様式をとった楽曲を作曲したり
 当時流行りのもの、斬新だったものが古典になりゆく様であったり
 ……え、面白くないですか?

 だからなんだと言われるとそうなのですが、そういうところに私は面白みを感じることがあるのです。それを知ってもらいたかったのか、共感してもらいたかったのか、なんなのか自分でもわかりませんが、そんなことを考えてたらこんなプログラムになったのです。

 プログラムに意味を持たせるって果たして必要なことなのかなって思ったりもします。ましてや、そのプログラムの面白ポイントを自ら明確にしちゃうのはナンセンスかなとも思います。なんなら今執筆中恥ずかしいです。

 また、今回短い曲ではありますが一曲自作品を入れています。まだ改良中です。
ほぼ自分のために、自分の青春の一コマから抜粋したある曲を題材に、自分にしかわからない駄洒落を入れながら作曲しています。
いい曲になるのかわかりませんが、いい曲かどうか測るものさしは命の数だけ存在して変わりゆくものなので、n年後にこの曲はね、地球のホモサピエンスという動物が作ったんだよなんて遠い星で言われる妄想をしつつ、本番まで温めようと思います。

 あまりここでお話ししすぎても、当日トークすることなくなってしまうのでこの辺で。
当日会場でお会いできることを楽しみにしております。
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